2015年5月1日金曜日

アルピナUⅢが届いたので


実は無事だったポンドスケーターの代替艇として発注していたブツが届いた。


これは2015年モデルらしい。


こっちは旧型の アルピナUⅡ


こちらが今回買った アルピナUⅢ

カラーリングのラインナップと、縫合部分の補強が若干違う。


まあ「空気は日射で膨張するので満タンにしないで」と断りを入れているのに、フローター本体が熱を帯びやすい黒ってのはないわなぁ…。


そして、ジョイクラフトやアキレスの同型はいずれも二気室だけど、リバレイは潔く一気室のみで、最近流行のキールもオールもついていない。

他メーカーの同じU型のインプレを見ていると、ハズレを引くと中の隔壁が圧力ですぐ破れて繋がってしまう、なんて話があったり。

まあ最高級ブランドのゼファーボートですら、品質のばらつきや初期不良の多さ、さらには対応のテキトーさが何度も話題になっているからねぇ…。

とりあえず安全性ならマクラもエアクッションもあるし、そもそもライジャケ着てるし。

大体メーカー自身が「危険な遊び」と断りを入れるようなことを、我々はやっているわけでね。

H型やV型の大きいやつだと、キールやオールは非常に有効になるらしいけど、ことこの型に限れば、重量が増して畳みにくくなる割りに、あまり効用が感じられない、なんて話も。

ちなみに重量はカタログ値だと6.5kgで、体感ではポンドスケーターとあんまり変わらない。


収納用のバッグがついてないのには参ったけど、他メーカーでも今は別売りが主流みたいだし、畳んだときの嵩張り具合を考えると、あんまり意味ないのかも、とも思った。

まあ裏磐梯とかどこかに遠征する機会が仮にあったとして、うちならポンスケ抱えていけばいいし、そもそも宿に送りつけちゃえばいいわけだし。


それから、ここに触れているサイトが見つからなかったので、いずれ誰かの役に立てば。

こちらがポンドスケーターのバルブ
こっちはアルピナUⅢのバルブ
この二種のバルブ、中央の部分を捻ると弁が開いたままになるという構造は似てるけど、双方に付属のフットポンプは残念ながら併用できない。

抽気時に中で回し引っ掛けるのは同じでも、接続部の長さや太さ、構造が違う
ポンドスケーターのフットポンプに関しては、本体と運命をともにしそうな感じだけど、アルピナUⅢのポンプは、他メーカーの同型に付属しているポンプと全く同じなので、おそらく流用は可能。


付属のサイドバッグの取り付け位置については、他でもさんざん「どうなのよ」と書かれていた通りで、上の写真のようにするとキャスト時に邪魔だし、さりとて外側にぶら下げて使うと水に浸かる。

一応生地自体は裏にPVCの加工がしてあるんだけど、縫製部分まで防水してあるようには見えないので、結局縫い目から浸水しちゃうんじゃなかろうかと。

中央部のDリングと、マクラの下のDリングをまたぐようにすれば…と思ったけど、長さが足りないので、不満な場合は何らかの工夫が必要かも。


エアクッション(座布団ですな)は、厚みに関しては以前自作したハイポジシートとそれほど変わらないけど、実際に水の上で使ってみてどうかはこれから。


エプロンのくぼみ加工に関しては、一時的に何かを置くにしても正直浅すぎて、波で揺れた程度でも落としそうだなと。

うちの場合は、フライラインの絡み防止用に、ネコ除けマットでも置いたりすればいいのかも。

エプロンにスケールがついていないので、OFTのスケールシールをとりあえずフロントバーに貼り付けてみた。

早速GW中に実釣してみて、その他の気付いた点は追記しようと思う。

2015年4月30日木曜日

GW淡路釣行その1

勘違いで新しいのを発注してしまったとはいえ、ポンスケさんが現役なのがわかったので、気持ちをさっさと切り替えて(←それでいいのか)、GW初っ端の休みに出撃…のはずが、前日がハードだったので10時前まで全力で眠る。


現着はすっかりお天道様も登った11時。

去年、一昨年と肌寒いGWが続いたが、今年は一気に夏日が続く陽気。

デカバス狙いだと、今の時期はアフターで難しいんだろうけど、こちとら別に小バスだろうが楽しんでしまうので。

…まあ、でかいのが釣りたくないのかと言われたら、そりゃ釣りたいけど。


今回も未調査池を巡るつもりだが、とにかくどこも細くてややこしい道ばかり通るので、Nexus7を常時立ち上げて、空撮写真やストリートビューで現在地を確認しながらとなった。

ただ、空撮が本当にアテになるかと言われるとこれまた微妙で、道の細さや斜度なんかは、実際に現地に行かないとわからない。

実際、今回の釣行でも、軽トラ一台がやっと通れるようなコンクリ舗装の道で、わずかなハンドル操作のミスで、あっさり崖下に転げ落ちそうな場所や、何度も切り返さないと曲がれないような細い農道を前に、調査を諦めた池があった。


最初の池は未舗装のつづら折りを下るヘビーな場所で、水質は美味しい感じながら、どうにも生命感が感じられなくてパス。

次の池は細い道の奥の奥にある集落の中で、哨戒する小バスの群れは確認できたものの、そばに駐車場所がなかったのでパス。

さらに次の池は、近年相次いだ台風直撃の影響なのか、樋門や落水口を改修した形跡があるので、これまたパス。

次は「険道」を延々と走らないと辿りつけない僻地中の僻地。

途中、標識のない三叉路や、落ち葉の積もった土壁の切通し、行き違い不能な場所での対向車に翻弄されながら、なんとか辿りつく。

今年も藤の花が咲いていた
2台分くらい止められそうな広い場所を路肩に見つけて車を止め、いそいそとフローターの準備。

メマトイや小型のサシガメの類がぶんぶんと鬱陶しいので、虫除けを全身にぶっかける。

一応、あれからまた一昼夜放置して、もう空気漏れしないことは十二分に確認してあるとはいえ、前回の沈騒動がまだ引っかかっているので、ひやひやしながら堰堤から出艇。


前回同様ここもまたかなり山の上にある池だが、もはや正午近いこともあってか、水温自体は気持ち暖かく感じる。


反時計回りに岸際を撃っていくと、ものの20mも進まないうちに、崖下のわずかなアシ際でヒット。

今期お初。
その後も25cmを筆頭に、ぽこぽこと釣れ続く。

本日最大
寄生虫なのかケガなのか、肉腫のある子
一匹釣れると同じ場所で連続して同サイズが釣れる

そのうち沖目に放置したり、捩れたラインを伸ばしたりしているだけでも釣れはじめる。

数匹単位の小バスの群れが、そこらじゅうをくまなく偵察しているっぽい。

ただ、少しでも風が吹いたり、雲間から日が差したりすると、すぐに沈黙する。


期待した途中のワンドは不発で、対岸の耕作放棄地の岸際を撃っていくが、ここでも木の下よりもアシと絡んだ場所でのヒットが続く。

対岸側では、なぜか下あごフッキングが増えた
でも基本的に釣れるサイズは変わらない
一般的に、バスは20cm台後半(だいたい二歳魚)で成熟すると聞くので、一応はスポーンに絡んでいないか見てみたり。

少なくともこの子は未経験、もしくはプリの状態
まあ小型の場合は、大型たちが一通り産卵行動を済ませた後に、産卵に入るらしいけども。

延々釣れ続くので、もう何匹釣ったかわからない状態に

池を一周したので一旦上陸。


後部ハッチに腰掛けて一服しながら、転進して釣りを続けるか、それともここでフローターを畳んで、後は未調査池の探索のみにするか考えるが、とりあえずケツと足首がだるい。

フライの付け替えや一服などをしていると、風に押し流されることが多く、思った以上に頑張って足ヒレを使っていたらしい。


道具一式を畳んで積み込み、Google Mapの上に記したマークを睨みながら、さてどちらへ向かうかと考えていると、堰堤上の道に白い軽ワゴンが止まって、中から若い衆がわらわら出てきた。

ああ、おもいっきり通行の邪魔な位置に平然と止めてるわ…こらあかん。

スピニングロッドをめいめい担ぎ、いかにも先行者丸出しのこちらの様子を伺いながら、あれこれと相談を始めたので、とりあえず通りすがりに軽く会釈しつつ離脱。

自分がどいた場所に止めなおしてくれることを祈りながら、薄暗い「険道」を木立を縫うように、海沿いの国道へと下った。

2015年4月27日月曜日

復活のポンドスケーター

前回危うく沈しかけた、うちのポンスケさん。

うらがえし。
実際に見る見る空気が抜けてしぼんでいくのを見ているのに、それでもどうしても納得ができなかったので、帰宅してから改めて空気を入れなおしてみた。

空気をパンパンに入れたところでフイゴを踏むのをやめると、プシューと空気の抜ける音が。

「あー、やっぱりどっかで漏れてる…ん?」

どうも、バルブのあたりから音がする。




ポンドスケーターのバルブは、中央の*型の突起を回すと弁が開放されて、空気を一気に抜くことができる。

ウェーダーなんかもそうだけど、きちんと畳むと折り目などに負担がかかって逆に痛みやすいので、普段は6~7割程度は空気を残しておくので、この弁の機能を使うことはない。

ただ、今年は徹底的に不具合を調べた時に、この突起をねじった記憶が。



「まさか、いや、そんなアホな、あははは…」



念のため、突起をねじって弁が作動していることを確認して、空気を入れなおす。



・・・ピンポンピンポン大ピンポン。



先ほどの空気の抜ける音はしなくなり、チューブの上に乗ろうがなんともない。


つまり、耐用年数による劣化ではなく、単なる勘違い。


そして何より、既にアルピナUⅢを発注しているという事実。


『言葉にできない』の「ら~ら~ら、らら~らぁ~♪」のフレーズが頭の中をぐるんぐるん。


ほんまにどうしよう。

2015年4月19日日曜日

初出撃、そして今年もまた…

春の長雨と低温に祟られて、しばらくは「釣りに行こうか」という気も起きなかったけど、このところの温かい雨や、晴れた日の気温を見れば、ぼつぼつ重い腰も浮つきだすというもの。

時期としてはスポーン絡みで難しいけれど、山間部や標高の高いところなら、まだプリがほとんどだろうという浅はかな読み。

さすがにトップは厳しいでしょ、ということで、スピナベやクランク、ワームなんかも用意。

てか、ルアー自体もう何年投げてないのかわからない。


今回は、しばらく前から気にはなっていたものの、普段通うルートから大きく外れていることもあって、調査がまだ済んでいなかった池に向かうことに。

…まあ未調査の池なら、もし釣れなくても自分への言い訳も立つし。


集落から外れた細い道のそばながら、釣り禁止の看板も柵もない。

深い谷筋の先にあって、昔ながらの土の堰堤で、完全水抜きは不可能そうな構造。

そこらの枝には釣り糸もからんでいるし、エントリー場所にはしっかり踏みしめられた跡が。

水中を覗くと、キンギョモの芽と、魚種はわからないながら、小さな魚影がちらほら。

まあかつての有名ポイント(現在は釣り禁止)の近くだし、バスが入っていないのは不自然だ。

今日はともかく、盛期は期待していいかも。


板チョコ護岸からではなく、浅場からのエントリーになるので、足もとを気にしつつ今年の初浮き。

手をつけると水は冷たいが、凍えるほどではない。

気温はもう汗ばむくらいになっていた。


小場所なので最初はルアーで様子見、水温と活性が上がればフライ、反応なければ転進。


エントリーポイントそばのゴミ溜まりからは、時々プチュプチュと何かが蠢く気配が伺えたのだが、手繰るスピナベへの反応はなし。

どうせなら、とベビートーピードに付け替え、キャスト練習よろしく岸際やストラクチャーに投げていく。

…が、距離が足りなかったり、精度が悪かったり。


まあベビトーは元々ルアー自体が軽いので、手加減が難しいのはあるにせよ、本格的にリハビリ、もとい特訓が必要かもしれない。


やがて間もなく池の最奥部のインレットに来たので、冠水植物周りを狙ってキャスト。

…当然の如く、ギリギリどころか冠水植物そのものへ全力で引っ掛ける。


「ポイントが潰れました…。」(Dr.カシ○ギ風)


おとなしくセンコーのノーシンカーでも投げればよかった。


何年前から巻きっぱなしかわからない10lbラインで、強引に引き抜けるわけもなく。

足の着きそうなシャローにフローターを寄せて、えいやっと冠水植物ごと回収。


まだ寒そうな日陰をスルーして、対岸の小さなワンドを目指しつつ、土手方向に戻る。


スピナベで通すか、クランクを投げてみるか、それとも…と、次のルアーを考えていると、どうもウェーダー越しの背中が妙に冷たく感じる。

手を突っ込んでも、漏れたり濡れたりはしていないようだ。


んー?と首を捻りながら手元を見ると、いつの間にやらヘソのあたりまで水に浸かっていた。



…おかしい。

自作ハイポジシートのおかげで、いつもなら太腿の下半分までしか水には浸からないはず。



フローター本体を見ると、シート位置の真横あたりに、深いシワが。



「あかんやばい、空気抜けてる…」



少しでも速度を上げるため、体を後ろに倒そうにも、今日みたいな時に限ってサブチューブをつけていない。

フローターはどんどん張りを失い、両脇に刻まれたシワは、見る見るうちに深くなる。

フロントバーは本体にめり込み、今にもマジックテープがはがれそうだ。



土手まではせいぜい30mくらいだったが、向かい風だったこともあり、随分遠く感じた。



やがてなんとかエントリーポイントに帰着、えいやっと土手の上にフローターを投げ上げる。


まずは気を落ち着かせるために一服。


毎年初浮きの前には、必ず空気を目一杯入れて一昼夜放置することで、空気漏れがないか確認している。

今年はさらにインナーチューブの継ぎ目、バルブの根元まで念入りに確認もした。

なので、目の前で起きたことなのに納得がいかない。


が、土手にしばらく放置したフローターは、こっちの感情なんてお構いナシに、目視ではわからないくらいのゆるやかな速さで、次第にやわらかくなっていった。


「水上で全体重を預ける状況にならないと、破損がわからない場合もある」と、以前どこかのサイトで見たのを思い出した。


購入から6年目だし、そもそも廃盤直前の安売りで手に入れたものなので、普通に耐用年数を迎えたのだろう。

池の真ん中で沈することを思えば、幸運だったと諦めるしかない。


去年の初釣行ではロッドを破損、今年はフローターがご臨終…毎年何らかの犠牲を差し出さんと、わしゃ釣りしたらあかんのか?

2015年2月16日月曜日

「VOCALOID Opera 葵上 with 文楽人形」を見てきた

かなり久々のボカロネタ。

元町で上映されていると聞いて、ちょっと見てきた。

あ、万が一、検索で辿り付いた人のために予め書いておくけれど…

『気にするな、どうせたいしたことは書いていない。』


上映は13:00過ぎからなので、30分ほど前に阪急花隈に到着。

そこから元町商店街を歩いて行くつもりだったんだけど、久々に元町へ出たのもあって、「老祥紀」(南京町の店は"記")の豚まんを食べてから行くことに。


上映時間10分前に入場。

上映ラインナップを見ると、韓国映画と台湾映画にがっつり挟まれていた。

…ああ、そういうポジションなんだ、と。

館内の客席には10人ほどがいた。


いづこもおなじで、事前に近日上映作品の短い予告映像が流れるんだけど…どうもあれが苦手。

特にベタで叙情的なロードムービー風の邦画、おめーはダメだ。


本編が始まる前には、まずは人形遣いの吉田幸助氏による口上。

「面白いと思ったら拡散希望、面白くなかったら、そのまま黙っといてください」て、いやいやいや。

口上の中で元町や神戸について触れていたので、各上映館によって口上は違うのかもしれない。

そして結月ゆかりの3Dモデルによる諸注意の後、いよいよ上映開始。


本編のあらすじについては、既にあっちこっちに書かれてるから割愛。


上映後、足早に出てくる客に紛れていると、出口付近で話をする女性二人組。

「ボカロの歌声って苦手で…耳に刺さるんですよね…あ、ボカロっていうのは合成音声で…」

なんでそんな人がわざわざ見てるねん、と思ったら、次の時間から上映される台湾映画特集の時間つぶしで見ていたらしい。

話の筋が筋なので、狂気の表現として金切り声で叫ぶような歌が続いたとはいえ、ミクよりよほど人間的な、結月ゆかりや猫村いろはの声ですら苦痛なら、もはや全く許容できないんだろうなぁ、などと。

外へ出ると、劇場前には台湾映画目当ての、数十人の開場待ちの人垣が出来ていた。


以下つらつらと。


ボカロPである「ヒカル」は、話の冒頭にヘッドホンをした黒子の姿で登場するだけ。

まあ元ネタである能楽「葵上」でも、光源氏は名前だけしか出ないので、そこは同じなんだけど。

当然ながら作中、彼の口から「ミドリ」について語られることは一切ない。

まあ所謂「ボカロは楽器」として、そのキャラクター性に拒否反応を示すボカロPというのは、別段珍しくはなかったわけで。

それどころか、そういう側面を大っぴらに批判した上で離脱して、淡々と自作曲を上げるも見向きもされず、いつの間にか界隈にしれっと戻っているような人も何人かいたなぁ、とか。

けれど、最近はそういうこともすっかり聞かなくなった。

そういう意味では「ヒカル」は、比較的初期のPだったのかな、とか…。

まあそういう人が目に付かなくなったのは、界隈が最適化されたというか、今やニコニコインディーズとか音雲とかもあるし、というか。

まあ無駄に荒れても互いに消耗するし、ためにする議論なんていうのは不毛のきわみで、現にそれでyoutube板の本スレは廃れたわけだし、炎上による売名というのも昔ほど恩恵がないというか、もはやデメリットの方が大きいし、今となってはせいぜいアフィブログを含めたネットイナゴにエサを与えるだけで、いずれにせよいいことなんて何もないんだけども。

かつて何度も起こったあの軋轢が、そのまま界隈の熱量を示していたのであれば、表面的には実に穏やかな現状は良いのか悪いのか。

まあ製作者であるtamachangchanこと田廻氏の過去ツイートを遡れば、そのへんは見えてくるんだけど、表現者の発言ではなく表現そのものを見よ、ということで、それには敢えて触れない。


あと、作中にはミクの名や歌声こそ一切出ないものの、「ミドリ」のイメージは一貫して「巨大なツインテールを持つ少女の影法師」として描かれる。

脳裏に焼き付けられたような、ぼんやりとした影…頭の中でリンクするのは、かつて何度も聞いた「ミクのムーブメントは信仰に似ている」という話、そして「ミクという存在は、我々にかけられた一種の『呪い』ではないか」という話。

そもそも「ヒカル」だって、別に「ミドリ」のことを忘れたわけではないのだろう。

ユニット活動10周年ということだったから、もしかしたら当時とはOSの仕様が変わって、「ミドリ」が起動できなくなっただけなのかもしれないし。

さておき、世の人は「ミドリ」の名を口にすることはなくなり、そして「ヒカル」も「ミドリ」に自作曲を歌わせるということはなく、やがてユニット結成10周年を記念して、「ヒカル」はかつての「ミドリ」の持ち歌である『慈救咒』を「アオイ」に歌わせようとする。

「アオイ」は元々「ミドリ」の歌声に惹かれて歌い始めたので、そういう意味では『ボカロ=楽器』な「ヒカル」より「アオイ」のほうが、「ミドリ」という存在の刷り込まれ方=思い入れ=『呪い』は強いだろうし、現に「アオイ」は「ミドリ」の歌だから、と、『慈救咒』を歌うことを一度は拒んでいる。

この時点で既に「ミドリ」の『呪い』は発動していた、とも言える。

結果的に「アオイ」の中の「ミドリ」は呪詛を吐き尽くして気が済んだのか消え失せ、やがて「アオイ」は文字通り憑き物が落ちた状態で『慈救咒』を歌う。

「ミドリ」に、ただの楽器としてしか接していなかったため、『呪い』と無縁だった「ヒカル」

「ミドリ」の歌声に惹かれ、魅入られ、やがて『呪い』の発動をもって「ミドリ」と決別する「アオイ」

全てを目撃し、ラストシーンでノートPCを前に、ひとり物思いにふけるマネージャー


残念ながら作中では「ヒカル」が「アオイ」をどう見ているかまでは語られていないが、原典たる源氏物語の光源氏のその後を考えれば…いや、やめとこう。


自分はあくまで一介の聴き手、いわば再生数「1」に過ぎないんだけど、それでもムーブメントの比較的初期から一貫して見守り続けているという自負はあるので、その刷り込まれ方=『呪い』たるや、えらいことになっているのではないかと。

逆に自分が書き込んだコメントで、他人に図らずもかけてしまった『呪い』もあるのだろうなと。

言葉や文字は、それそのものが一種の呪詛である、というのは、よく知られた話で。

まあ、こうやって誰に宛てるでもない駄文を、夜中にだらだらと書きなぐっていることこそ、その刷り込み=『呪い』の結果であり、それこそ『呪い』を拡散させる行為なのだろうけれど。

2014年12月6日土曜日

復活のAviator


以前折ってしまったAviator 690-5、あれからうだうだと考えてはみたものの、結局捨てるに捨てられず、和歌山の「チャンス」さんに修理に出していたのが、約1ヶ月の入院でようやく戻ってきた。

 サイトには直接送りつけてもOK的なことが書かれていたけど、梱包のめんどくささとか、工房は和歌山だし、ついでに釣りできないかとかイランことを考えて、結局自走で持ち込んだ。

これが

こうなった
 
ちなみに代引き・送料込みで14000ちょいだったけど、さらに高速代やらを加味すると、だいたい2万弱くらい掛かっている計算に…まあ持ち込まずに発送した場合も同程度はかかるけど。

 もちろん自分で修理すればもっと安く上がるんだろうし、この金額でお釣りがくる同番手のロッドなんて何本もあるのも知っている。

 でも既にAviatorのマルチピース自体が廃盤品で、また同様のロッドの選択肢が非常に少なく、高級品か安物の両極端しかないこと、何よりグリップに染み付いた思い出を考えれば、適正価格かなと。

こんなになってたのが
こんなに綺麗に…大したもんだ

 ちなみに持ち込んだ日の釣りは・・・どうせそのへんでメッキくらい釣れるだろうと高をくくって、わざわざ遠回りして海南まで出向いたものの、人大杉(しかも誰も釣れてない)だったり、エギンガーが荒らしまわったのか、港内での夜釣りが禁止されていたり、そもそも関係者以外立入禁止だったりで、結局ロッドを一度も継がずに、漁港を見て回るだけで終わった。

2014年9月24日水曜日

四国東部遠征(2)

 二日目の朝は日の出前に出発、さっそく昨日のスロープへ。

 まだルアーマンの姿はない。

 スロープの真ん中に陣取って、昨日捏造した簡易ポッパーをキャストしていると、いきなり派手に出た。

ギンガメアジは縞模様とゼンゴが黒いのが特徴
カスミアジしか直に見た見たことがないので、初めて釣れた魚体にテンションが上がる。

 何よりこいつはちゃんとグーグー鳴いてくれたのでさらにご機嫌。

 しかし、その後は反応が途絶えたので、さらに室戸へ向けて南下。

 甲浦は道が入り組んでいて(というか、漁港のあるような街はどこもそんなもんだが)、駐車スペースにも難儀しそうだったのでパスして、一気に野根漁港まで南下。

 一番奥のスロープ際でまたポッパーを引いていると、反応はあるが食いきらない。

 このあたりで北寄りの風が強くなってきたので、荷揚げ場の岸壁際を探っていくと、何度もチェイスしてくる影が。

 やがて水柱とともに、ラインが海中に引きこまれた。
 
サイズダウンながら、またもギンガメ
こいつを掛けた際に執拗に追尾してきたもう一匹を狙ってキャストしていると、強くなった北西の風にラインが煽られて、貴重なポッパーを失う。

 「あ゛ー…」

 がっくし。

 またもやデシーバーなんかを引くも、案の定不発だったのでさらに南下し、前回最初に辿り付いた佐喜浜漁港へ。

 到着するとまさにカマス祭りの真っ最中で、大波止の内側に陣取った十数人のエサ釣り師たちが、まるで鰹の一本釣りのように、30cm級のカマスをぶり上げていた。

 その影響なのかどうかは知らないが、追って来るメッキの数が前回よりどうも少ない。

 地元のルアーマンたちと少し話してみると、カマス以外にも佐喜浜川の河口でサゴシがよく釣れているらしいが、フライで太刀打ちできる距離でもなさそう。

 ちなみにカマスは大波止のその一角、への字に曲がった内側の最奥部のみで釣れさかるだけで、ちょうど反対側の荷揚げ場に陣取った、自分のそばにいる人たちには一匹も掛からない。

 やがて、荷上げ場にいた釣り人たちが続々と大波止へ向かい、自分と撤収中の一組の老夫婦だけが残った。

 すっかり人のいなくなった荷上場を探るが、水面にはアンドンクラゲがまったり泳いでいる程度。

 大波止との間には潮目が出ていて、こちら側はどうもあまり水が良くないらしい。


 途中、なにやら黄色い平たいものが、波止際の水面近くでひらひらと。

沈むでもなく浮くでもなく、木の葉にしては何か変だ。
なんやこれ、と目を凝らして見ていると…

「・・・ツバメウオの幼魚?」

 子供の頃から図鑑や水族館などで存在は知っていたが、釣り場で目にするのは初めて。
 
 小型甲殻類を食うと聞いた記憶があるので、鼻先にクレチャを落とすも頑としてスルー。

 しばらく躍起になって狙ってみたが、やがて目視できない深さまで沈んだ。

 最初から最後まで徹底した「木の葉」の演技で、妙に感心してしまった。

 結局ここでは何も釣れなかったが、瀬戸内ではまずお目にかかれない珍魚に出会えたことで。若干テンションが上がりつつ、さらに南下することに。


 椎名漁港の北側スロープ付近は、巨大な波止との間を北風がモロに吹き抜ける上、水色も悪く反応も薄かったので、漁協の事務所棟?の裏側にあるスロープ付近へ移動。
 

  同じ港内でも、こちらは開口部に近いのもあってか水が澄んでいて、底のゴロタが丸見え。

 ついでに追って来るメッキもよく見えるが、どうも数自体は少なそう。

 それでも繰り返しキャストしていると、細長い魚の群れがフライを追ってきて、ラインが水中に。

 しかしまっっっったく手ごたえがない。

ち、ちっちゃい…タイワンカマスかな?

佐喜浜の大波止で釣れ盛っていた連中の半分くらいかな…。


 「ま、まぁカマスはカマスやし…」


 沖目では何の反応もなくなったので、今度はスロープ際にキャストすると、高速追尾する魚が。

 何度目かのキャストで食ってきたが、これまた明らかにメッキの引きじゃない。

とうとう釣れてしまった・・・

「いや、いくらグーグー鳴いても、おまいはどう見たってメッキちゃうし…てか釣れそうな状況でも何とか避けてきたのに…まあ構ってくれたのには一応、一応感謝するけども」

 などと意味不明なことをブツブツ言いながらリリースして、とりあえずさらに南下することに。

 とはいえ太陽はすっかり上に来ていて、これ以降は期待できない。

 それでも三津や高岡の漁港を覗き、漁船のロープ付近に小さなアオリイカを見つけたりしながら、いよいよ室戸岬を回り込む。

 まだ甲浦と大阪南港を結ぶフェリーがあった頃、後にゲームシナリオ作者になる熱狂的なトラキチと、阪神の安芸キャンプを見に来たことがあったが、それ以来の室戸岬になる。

 当時は明け方前に下船して直接安芸へ向かったので、外の景色は真っ暗で何も見えなかったし、帰りは間違って奈半利からの『酷道』493号に迷い込んでえらい目に遭ったので、結局まともに室戸岬の景色を見たことはなかった。

 …まぁ今回も、結局は岬の先端まで行かなかったんだけども。

 やがて室戸岬漁港に到着したものの、昨日からの疲れもあってさすがに若干ダレ気味。

 ロッドを持たずに岸壁から覗き込んでみると、またなにやら黄色いものがヒラヒラしている。

横になったりひっくり帰ったり。

 やはり木の葉の擬態のようだが、先ほどのツバメウオよりは魚らしい格好をしている。

「おお、これがマツダイか」

 マツダイはシイラ狙いのルアーに食ってくる程度には貪欲らしいので、こちらもまたクレチャやBHマラブーで狙うことに。

 あまり直近に落とすと警戒されるので、少し離してフライを落とし、目前で失速させてみると、興味を示したのか一瞬スッと見に来るが、また思い出したように木の葉の擬態状態に戻る。

 やはりこやつも手ごわい。

 やがて強風に煽られて、ラインが魚の真上に。

 「やってもた…」

 マツダイは一瞬めんどくさそうにヒレを動かしたが、それでもなお擬態をやめずに、じわじわ沖目へ去っていった。

 本来はこのあたりから戻る予定だったのだが、まだ時間的には大丈夫、というか中途半端だったので、もう少し漁港巡りを続けることにして、さらに奈半利方面へ車を進めた。

申し訳程度の観光要素。行当岬付近から室戸岬を望む

 その後も室津漁港ではコトヒキや小チヌに翻弄されたり、行当漁港で再びダツを目撃したりはしたが、結局それ以降は何の追尾もなくなり、さすがにモチベーションも完全に尽きたので、吉良川漁港の手前で折り返して、55号線を戻ることにした。

 ガソリンはこの時点でメーターの半分くらいになっていたので、すぐそこに見えたスタンドに入ると、どうも既視感が。

 かつて安芸キャンプを見に来たときも、ここで給油をしていたらしい。

 スタンドの大将は、すっかり白髪になっていた。

 当時の車とは排気量が違うんだけど、まあ距離的にそういう場所だったんだろう。


 どうせ翌日も休みなので、何も無理して戻らずに四国で宿を取って、翌日のんびり戻るという選択肢もなくはなかったが、休み明けに疲れきって仕事にならない、なんてことになると困るし、既に右肩は酷使のために筋がおかしくなっていた。

 室戸岬経由のルートを県道202号でショートカット、途中カブで峠道を爆走するノーヘルのばーちゃんというレアなものを目撃したり、東洋町の道の駅で土産物を買ったりしながら徳島県内へ。

 ちなみに東洋町の道の駅で買った「カツオ人間プリントクッキー」は、同僚たちから期待通りの反応を得られた。
カツオ人間がクッキーに直接印刷されている
正直言って「誰得」な逸品
数年前に製作者が東洋町へ移住したということで、道の駅にはクワイエットファンクのルアーや、同ブランドのグッズである時川真一のイラスト入りTシャツなんかも置いてあったけど、あの巨大なトップウォータープラグが有効なフィールドが、あのあたりにまだあるんだろうかと気になった。


とりあえず鞆の浦でリベンジをと思ったが、思いのほか風波も強いうえ、とにかくエギンガーだらけなので、さらに日和佐まで戻る。

 最初に釣りをした波止の先端は、既にチヌ師たちが陣取っていたので、小さな浜を挟んださらに沖側の、赤灯がある低い堤防へ移動。

 ふと砂浜を見ると、誰が描いたか巨大な魔方陣が・・・まあ思いきり歪んでいたし、何かが召喚できたとはとても思えなかったけど。

 移動先では何度かチェイスこそあったものの、右肩の疲労が限界を越えたのか、キャストのたびに肩甲骨の上を電流が走るようになった。

 いい加減痛めつけているとはいえ、このまま肩が上がらなくなるのはさすがに困るので、諦めて竿を畳んだ。

日和佐といえば「ウェルかめ」
帰りこそ何か海の幸を、と思いつつ、日和佐の道の駅にも寄ったりしたけれど、結局ローソンに併設されたうどんスタンドで肉うどんを掻き込んだだけで終わった。

 帰路はラジオの内容が微妙だったこともあり、Nexus7から東方ボス曲メドレーを再生しながら、かろうじてテンションを維持しつつ帰宅した。

 いずれ高知西部、足摺岬や宿毛方面へも行ってみたいが、高速をひと晩飛ばしてようやく到着する距離なので、さすがにもうちょっと綿密な計画を立てないと厳しいと思う。