2013年11月14日木曜日

四国プチ遠征(その2)

佐喜浜漁港を後にしてR55を北上、野根漁港を目指す。

途中には民家が一軒もなく、国道沿いにただただ地磯に太平洋の荒波が打ち寄せるだけのエリアがある。

そこを黙々と歩く、歩き遍路の人たち。

みな一様に厳しい表情をしていた。

観光バスからわらわら出てくるような、普段着に笈摺を引っ掛けただけのような人はおらず、足元こそスニーカーながら、みな正式な白装束に金剛杖、菅笠に頭陀袋と本格的なもの。

中には外国の人もいたりして、さすが四国だなぁと。

後から調べて驚いたが、途中に鯖大師や東洋大師などの番外札所があるものの、一番近い23番札所、日和佐の薬王寺から、次の24番札所、弘法大師が悟りを開いたとされる室戸岬の最御崎寺までは78kmもある。

かつて野根の伏越ノ鼻から入木の集落へ至るあたりは道らしい道もなく、漬物石大の転石が転がる海岸が延々と続く「淀ヶ磯四里」と呼ばれる難所だったと言う。

そんな難所も今は立派な国道が通り、途中の宍喰や野根あたりには宿泊施設もあるけれど、この距離を金剛杖を頼りに歩くのは、普段から鍛えている人にとっても結構大変なことなんじゃないだろうか。


道端の植え込みに赤い花が咲いていたので、今の時期に何の花だろうと思ったら、意外やハイビスカスだった。

こちらでは6月に咲き始め、なんと11月まで咲き続けるという。

もはや朝晩の冷え込みも厳しくなっている時期というのに、さすがは南国だなと。


野根漁港に到着し、奥まったスロープで釣っていると、スクーターのおじさんに「海でフライする人を見るのは初めてじゃ」と話しかけられた。

「フライならアメゴ釣ったほうがええがじゃろ」と言われたが「釣りたいけど、もう禁漁やからねぇ」と答えると、ほうじゃったなと納得していた。

今回の釣行で距離感は掴めたし、距離的にも日本海側へ行くのと変わらない気がしたので、来シーズンはちょっと探釣してみてもいいかもしれない。

結局野根漁港では小さなメッキが一匹追いかけてきただけで、さらに口の小さいベラの猛攻を受けてフライがぼろぼろにされたので、とりあえず移動することにした。

流入河川がなく攻めどころが掴めない上、国道から港周辺へのルートもよくわからなかった甲浦や、工事で港への立入が規制されていた宍喰はとりあえずパス。

途中、道の駅へ寄ったり、セルフのうどん屋を探したりしながらさらに北上。

やがて海部川河口にある鞆奥漁港へ。

ここは駐車場もあり、河口も近いのでしばらく粘ることにした。

港内では反応がなかったので、どんどん沖の方向へ進んで、イカの墨跡が残る堤防へ。

既に適当に巻いていたポッパーは激しい使用でぶっ壊れて使い物にならなくなっていたので、堤防沿いにクラウザーミノーを引くと、佐喜浜で見たものより良型のメッキがわらわらと湧いてきた。


ここならいけるかもしれない。


しばらくするとまた姿が見えなくなったが、より潮通しのいい一段高いところへ上がってキャストすると、またフライの後を追尾してくるのが見えた。

ここで満を持して鹿児島の塾の先生考案?のメッキ用ストリーマーを投入。



(ただしクラフトファーがなかったのでポーラベアを使用)

そして単なる高速引きだけではダメっぽいので、食う「間」を与えてみることに。

手繰るスピードにメリハリをつけ、またロッド操作も加えると、ついにフライがひったくられた。

せいぜい20センチ程度に見えたが、引きの強さは同サイズの他の魚よりよほど鋭角的でよく走り、6番ロッドは弓なり、手繰ったラインがあっさり持っていかれる。

なるほどこれは病みつきになるわけだと納得した。

目のいいメッキに対応すべくティペットは5X、また海面から距離があるので無理はできないが、フロロの強度と何度も確認した結びを信じて、ようやく水面まで上がってきたメッキを抜き上げる。

ヤター!ヤッタ!ヤタヨー!(コロスケ風)
ハジメテーノー♪ ←はしゃぎすぎ
写真ではあまりわからないが、胸鰭が黄色いので、おそらくカスミアジの幼魚だろう。

ファイトで疲れたのか、鳴き声を発することもなかったので、急いで写真を撮ってリリース。

しばらくぼんやり水面近くを漂っていたが、やがて底へ向かって力強く帰っていった。


今のファイトで魚が散ったらしく、その後は追ってこなくなったので移動。

浅川港ではスロープを攻めたが無反応、牟岐では波止の先端のテトラからキャストしなければならないようなのでパス。

日和佐まで来るころには空腹が限界、やっとセルフうどんを見つけて大を掻き込んだ頃には既に夕闇が迫り、阿南に取った宿までの時間を考えると納竿せざるをえなくなった。

宿に入ってからも阿南近辺の港の常夜灯周りを攻めようと出かけたが、風雨が強くなったので結局断念した。

一匹とはいえ念願のメッキが釣れたので、丸坊主だったGWと違って一応課題はクリアしたものの、事前調査が不十分だったこともあり、やや消化不良に感じる釣行だった。

今度来る時は日和佐を中心に釣行するか、いっそ高知県内で先泊することを考慮しようと思う。