2013年5月12日日曜日

宮城~福島縦断旅行 その4

5月2日(木) 前半

 モーニングを早めに食べるため、6:30ごろ起きた。

 窓の外には朝日に照らされた阿武隈の山並が見える。


 事前の調べで、南相馬にもバス関係の店があるとわかったので、ちょっと覗いてみることに。

 ホテルを出て、しばらく国道6号線を南下すると、間もなくかつての30km圏内、南相馬市に入る。

 手入れされていない田んぼを除けば、窓の外にはのどかな田舎町の風景。
 
 鹿島区にある件の店に入ると、既に何人かの客がいた。

 ズイールのゲイリーウィッチ、テラー、アンカニーチャップなどを買い、少し話を聞く。

 相馬周辺は東播や淡路島ほどではないにせよ、野池地帯で有名だったそうだが、海に近いところは津波でやられ、残りも地震で軒並み土手が崩れて水抜きされたとか。

 今は真野ダムのスモールがアツいんだそうだ。

 ただ、真野ダムは線量の高めな地帯にあるので、皆あまり長時間の釣りはしないらしい。

 どのみち高線量地帯を通らないと中通りには抜けられないので、ちょっとだけ寄ることにした。

 ポイントまでぬかるむと聞いて、少し先のホームセンターで長靴を調達する。

「除染」という言葉が日常に溶け込んでいた
ホームセンターには意外に客がたくさんいて、大抵の日用品は売っており、作業員用だろうか、使い捨ての全身化学防護服やタイラップも売っていた。

 やがて、ここまで来たんだから、という思いが頭をもたげる。

 すぐに真野ダムへ向かうつもりだったが、時間の許す限り、6号線をさらに南下してみることにした。

 南相馬の中心部である原ノ町を過ぎて、つい最近まで立ち入り禁止だった小高区へ入ると、国道にも地震の影響らしき段差が至るところに現れ、周囲の景色も変わった。

 国道の左右には、津波にやられて崩壊した家屋や店舗、ゴミをぶら下げて折れたままの電柱、田んぼの真ん中に放置された車両がそこらじゅうにあった。

 国道の脇でこの状態なのだから、浜のほうなんて今でもほとんど手付かずのままだろう。

 「どうせなら当時のままのところを見ておくのもいいかもね」
 
 松川浦の釣具屋の店長の言葉が頭をよぎる。

 写真は撮れなかった。


 事前の情報では浪江町との境界まで行くと検問がある、という話だったので、そこで折り返すつもりだった。

 しかし、南相馬市との境界線が通る峠まで来ても、警官の姿やバリケードらしきものが見当たらないので、しばらくそのまま走っていたが、一旦止まって現在地を確認すると、浪江町幾世橋付近と出た。

 かつてサケ釣りで有名だった請戸川を、知らない間に越えてしまっていた。

 誘導員と思しき交差点脇にいた人に聞くと、住民に限り昼間の立入りが許可されており、防犯のために一般車両は市街地へ逸れることは許されないが、国道6号を通行するだけならば、双葉町との境あたりまで行けるようになったのだそうだ。

国道の脇道はこんな感じで塞いである
とはいえ、そろそろタイムアップなので、今来た方向へ戻ることにした。